【特別インタビュー】神奈川トヨタ自動車株式会社 中古車事業部 部長 遠山様(後編)
前編に引き続き、神奈川トヨタ自動車株式会社 中古車事業部部長の遠山様のインタビューの様子をお送りいたします。
後編では、2017年にデジタル広告を始めてから現在に至るまでに感じた成果や、
我々のような協力会社との付き合いで意識されていることなど中古車販売のビジネスモデルと併せてお話いただきました。

デジタル広告の成果を教えてください。
今周りを見渡すと、中古車のデジタル施策は、検索サイトに磨きをかけている傾向があると思っています。自分の欲しい車がどこにあるのか?に注力するような広告が多い。
でも実は、自分の欲しいこれ!というものを探している人以上に「買った方がいいのか借りた方がいいのかに悩んでいる人」が多いことに気づいたんです。これは若い人たちと話していて気づいたことなんですけど、そんな人たちが悩んだ時にたどり着けるようなお店になりたい、それをアピールすることができないかなと思っていた時に、それが一緒にできそうと思ったのがオムニバスでした。
自分たちも以前は検索サイト、カーセンサー、グーだけだったんですけど、オムニバスと話していたら、検索だけがデジタル施策じゃないと思えたんです。極論、車は見つけてもらえなくてもよくて、イメージを伝えたいんです。うちの店舗に来るとこんな体験ができるよというイメージを伝えることに注力しています。色々勉強したり、教えてもらいながら、そんな考えに至りました。
そして最近よく店舗で”車”を見せてくださいと言われることが増えたんです。
もちろん広告を出してすぐではなかったけど、少し経ってから。いくらのカローラを見せてくださいとかではなくて、絞れていないお客様が増えてきたんです。
あとは自分のこだわりとしては、良いことか悪いことかは正直分からないですけど「デジタルでの発信を店舗や会社に事細かに共有しない」ということがあります。バナーの変更やクリエイティブなど事細かに共有報告してしまうと、その先入観で店舗からのフィードバックが変わってしまうことを懸念しているからです。
もちろん稟議とか許可は会社からしっかりもらっていますが、何も具体的に共有しない上で出た反応が現場からの本当の反応なのだと思っています。広告を社内の人間が見て評価するのではなく、お客様の行動が店舗へ返ってくることが評価であるという思いもありますね。生で聞こえている声で効果を実感できればいいと思っています。


「まずは店頭で体験してもらう」の精神で、広告のみならず、様々な施策が店舗への導線として機能しています。
遠山様がパートナー企業(発注先)との関係や接し方で気を付けていることはなんですか。
自分たちに力を貸してくれる会社、もちろんオムニバス1社だけではないですけど、お互いを高め合うという意味で「自他共栄」という言葉を大切にしています。もちろん企業と企業という話もそうですが、もっと細かい粒度でいうと、企業をまたいでの担当者間や自社内の上司と部下などもです。
お互いの知識や考えなどを共有し合うことは、技術的に向上していくということはもちろん、相手の”思い”を前提に、それを汲み取って行動で返すことにも繋がると思います。自分も周りの方からたくさん教えてもらって育ってきたからこそ、それを続けて思いも乗せてパートナー企業と関わっていきたいと思っています。
デジタル広告について今後挑戦したいことやオムニバスに期待することを教えてください。
先程話したこととも重複するんですが、これが欲しい!という特定の人に向けてというよりは「神奈川トヨタに行ったら楽しそう!何か良いことがありそう!」と思ってもらえるような、皆がたどり着けるような発信をしていきたいと思っています。誰のためにではなくて皆のためにという発信ができると嬉しいなと。
今回新しく動画も作成しましたが、意図としては、店舗の様子を知ってもらうことや来店ハードルを下げることなどがあります。
それをデジタルで発信することで、人それぞれ車やディーラーへのイメージや価値観を持っている中であっても、その人たちの視野を広げたり、新しい楽しさを提供できる組織になっていきたいです。
今までの中古車屋さんは今店頭にある車をどう売るか?に重きを置いた発信が多かったと思いますが、結局デジタルでの発信は、人が楽しい!嬉しい!と思ってもらえれば、そこに人が集まると考えているので、その考えを理解した上で、オムニバスには並走してほしいと思っています。そういった広告のあり方に一緒にチャレンジしていきたいなと思います。
遠山様
この度は、店頭での写真撮影やインタビューにご協力いただき誠にありがとうございました。
今後とも末永くよろしくお願いいたします。