【特別対談】トヨタカローラ高崎 滝澤様(前編)

コロナやさまざまな影響を受け、社会全体でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が加速する中、店舗ビジネスにおいてもデジタル領域でのコミュニケーションを強化する動きが活発化しています。
オムニバスは店舗集客に関するデジタル支援に強みを持ち、これまで数多くの店舗を持つお客様を支援してまいりました。今回は2017年より弊社で広告運用をさせていただいているトヨタカローラ高崎株式会社代表取締役社長の滝澤秀行氏をお招きし、弊社営業担当の小林と対談をしていただきました。
全2回のうち前編では、お取引を開始したきっかけや、新しい取り組みを進める上で大事にしている考え方などを伺いました。
【初めてのことは軌道に乗るまでは自分が推進する】
小林隆之(以下 小林)
弊社にデジタル広告をお任せいただいたのは2017年からでしたよね。
滝澤社長(以下 滝澤)
はい、きっかけは当時六本木にあったGoogleで実施された、トヨタ自動車本社主催のデジタル勉強会だったかと記憶しています。全国のカローラ店の代表者を集めて、今でいう「リスティング広告」の説明などを受けましたね。直感的に面白そうと思いました。
小林
それまでは貴社では販促に関してどんな施策を実施していたんでしたっけ?
滝澤
ネットに関しては0ですね。主に新聞と折り込み広告、後は電話やDMがメインでした。
Eメールすらやっていなかったです。ただその時点でも新聞では、デザインがいつも同じでマンネリ化していたり、採用面接で学生に「新聞を読んでいる?」と聞くと「読んでいない」という回答がほとんどだったり、「若者にどうアピールするか?」は課題でした。
もちろんデジタル広告が万能であるとは言いませんが、既存メディアでの広告出稿に限界があるのでは?と思っていた矢先だったので、勉強会の内容はとても興味深かったです。
小林
興味を持っていただいたタイミングで、トヨタ本社の方にご紹介いただき、滝澤社長と出会いましたね。当時は滝澤社長はどんな姿勢で初めてのデジタル広告と向き合っていましたか?
滝澤
最初は私も本を買ったりして色々勉強したりしました。
「CPCは何の略で~」とか「リスティング広告とは」とか(笑)
小林
社長自らとはなかなかないですよね。
滝澤
そうですかね、既にデジタルを始めている方から、販促担当に投げてしまうとデジタル広告なんて進まないと聞いていたので、初めてのことは軌道に乗るまでは自分が推進するつもりでやっていました。あとは単純にまだ物珍しくて面白そう!という興味が原動力でした。
今でも社内で月に1回「デジタル研究会」と名前をつけて社員と一緒に新しいサービスを検討したり現状の数値確認を行ったりと、関係者で知見を高めるための場を設けています。

【わからないけど暗中模索でやってみる】
小林
そのころに社長に就任されましたね。
滝澤
確かにそうですね。
小林
社長のポジションになられてから意識していることはありますか?
滝澤
やはり1番は、皆が楽しく働いているか・商売人としてそれが正しい行いなのか?というところです。
小林
商売人ですか。もう少し具体的にお話いただけますか。
滝澤
商売人として正しい行いというのは、一例ですが、自分で価値をつくることや今ある正解だけを追い続けないこととかですかね。
小林
そういった人を育てるという意味で、社内の教育面で意識されていることなどはあるのでしょうか。
滝澤
それでいうと「教育」という言葉もあまり好きではなくて。
受験専用のマシーンを作るという感じがしちゃうんです。
教えたものをきれいにアウトプットするとか、テストで手っ取り早く良い点をとるとか、
そんなことよりも「わからない中で暗中模索でやってみるという訓練」が大事だと思っています。
上司と部下の関係においても、答えを求めすぎていると感じるんです。
後でどうなるかなんてわからないけど、とりあえず今やってみるということが大事です。
小林
すごく良い考え方で同感です、、私も社内に持ち帰ります。(笑)
滝澤
今やっていることでも、根本を考えればこれ必要なくない?ということが多い中で、
これって意味があるのか?を立ち止まって考えてみる、問題提起してみるということですね。そのあたりでいうと、デジタル広告の話にも関連するんですけど、デジタル広告の良いところは、データが残りそれを後で考える材料にできることかと思っています。
よくわからない、材料もない、だと仮説を立てることもできないまま、前進がないので、それがたとえ車の販売に直結しなくても、やってみるということです。

前編はここまです。後編では、滝澤様が思うデジタル広告施策実施の目的や、今後オムニバスに求めることについて伺いました。併せてご覧ください。