【ウェビナーレポート】クレディセゾンが保有する属性・決済の2nd Partyデータを活用したセグメントプランニングの考え方と活用事例     


セミナー概要
開催日:2022年2月24日 (木)
セミナータイトル:
クレディセゾン×オムニバス共催ウェビナー
データ活用の鍵は「属性」と「行動履歴」
クレディセゾンが保有する決済・購買データを活用した
セグメントプランニングの考え方をご紹介

登壇者:株式会社クレディセゾン デジタルマーケティング部 古家大貴
    株式会社クレディセゾン デジタルマーケティング部 加藤ゆり
    株式会社オムニバス S Div. プランナー 井上久三
    株式会社オムニバス S Div. 酒井優名
イベントページ:https://peatix.com/event/3150925/view


個人情報保護の観点から世界的に3rd Party Cookieの規制・廃止が進む中、1st/2nd Partyデータの可能性が見直され始めています。(セミナーレポ―ト『“Cookie廃止”で見直される「1st/2nd Partyデータ」の可能性』:https://e-omnibus.co.jp/blog/?p=1932)
1st/2nd Partyデータは、3rd Partyデータよりも詳細なデータとして活用できるため、分析や広告配信の精度向上が期待できます。このような状況を受けて、今回クレディセゾンとオムニバスが開催した本セミナーでは、クレディセゾンが保有する決済データを題材として、実践的な1st/2nd Partyデータの活用方法をお伝えしました。この記事では、セミナーの内容を要約してご紹介します。

クレディセゾンにおける2nd Partyデータの活用

今回、1st/2nd Partyデータ活用方法の事例をご紹介するクレディセゾンでは、会員属性やカード利用状況をデータ化し、広告配信や分析ツールを展開しています。クレディセゾンが保有しているデータは、カードの申込時に審査で用いる情報のため信用性が非常に高く、カード利用情報も実際の決済データのため精度が高いのが特長です。これを2nd Partyデータとして用いてセグメントをすることで、希望の会員層に向けて情報をお届けすることが可能になります。

こからはセゾンデータをどのように活用できるのか、事例を交えてご紹介します。

ライフステージデータを活用したセグメントプランニング事例

ライフステージデータとは、セゾンカードの利用者情報から推測できる、ライフステージにおける変化が見込まれるデータを指します。例えば、結婚や出産・子育て、老後など、人生の中で訪れる大きな生活の変化に関連する登録情報や、クレジットカード決済データです。登録データや決済情報からセグメントすることで、希望するターゲットへのアプローチが可能となります。

例として、「結婚」の場合を見てみましょう。まず、結婚した時に発生する費用や行動を想像してみてください。結婚指輪の購入、結婚式、引っ越し、家具家電の購入、新婚旅行などが考えられます。

最もわかりやすいのは、「未婚」で登録していた人が、「既婚」に登録内容を変更するケースです。また、登録名義の変更も結婚の可能性が見込まれます。
このような会員情報以外に、クレジットカードの決済情報からも推測することができます。結婚式場への支払い、引き出物の決済情報のほか、35歳ぐらいまでの男性で高級ジュエリーショップでの決済があった場合、婚約や結婚指輪購入の可能性が見込まれます。

「結婚」というライフステージの会員セグメントには、下記のような業界と相性が良くおすすめです。

次に、子育てを卒業したセカンドライフ世代の例をご紹介します。セカンドライフ世代に考えられるライフスタイルの変化を考えてみましょう。例えば、お子さんが親元から離れて夫婦二人だけになり、住んでいる家が広くなったために引っ越しをすることが考えられます。ほかにも、子どもに手がかからなくなり、夫婦で旅行や外食に出たり、趣味や習い事を始めたり、将来を考えて保険を見直したりということも考えられます。

このようなライフスタイルの変化は、データにどのように表れるか見てみましょう。例えば、家の住み替えによる住所変更、飲食店や旅行、習い事の支払い額の増加、保険料の支払い金額や支払い先の変更、お孫さんへのプレゼント購入目的で子供用品販売店で決済することなどが考えられます。

「セカンドライフ」というライフステージの会員セグメントには、下記のような業界と相性が良くおすすめです。

決済情報データを活用したセグメントプランニング事例

名義や住所の変更履歴を取得できるのはクレジットカード会社ならではの観点ですが、このような属性情報だけではなく、セゾンカード会員がどのような買い物をしているか、というデータを取得することもできます。

この表は、クレディセゾンが2nd Partyデータとして蓄積している決済情報の種類をまとめています。購入店舗、購入金額、購入日時など、いつどこでどのぐらい決済をしているのかという情報を蓄積していますので、これらを用いてセグメントすることが可能です。様々な決済データから会員ごとの特長を導き、ターゲティングにご活用いただけます。

 女性比率が高いセゾンカード会員と相性が良い、化粧品業界の場合を見てみましょう。コスメブランドAを訴求したい場合、同じ世代がターゲットとなっているスキンケアブランドBやデパートブランドC、ヘアケアブランドDなど、類似ブランドで決済履歴のある会員を選定してターゲティングを行います。類似ブランドでの決済があるということは、化粧品ブランドに少なからず「興味がある」ことは確かです。

決済した店舗だけではなく、決済金額でセグメントすることもおすすめです。 直近1カ月のカード決済金額が10万円以上の人を、‟日頃からセゾンカードで買い物をしているアクティブな会員”と設定してセグメントすることが可能です。

合計利用金額だけでなく、利用明細をカテゴリごとに分けて、会員の特長を活用することもできます。例えば、百貨店やエステなどの決済頻度が高い場合、美容に興味関心のある会員と仮定することができます。このように、決済情報に基づいた興味関心カテゴリを設定することが可能です。

クレディセゾンでは、ビジネス向けのプラチナカードや旅行優待のあるゴールドカードなど様々な種類のカードを発行しており、そのカード券種を指定することもできます。「日頃からプレミアムなカードを使っている会員は富裕層向けの商材と相性が良い」、「化粧品業界であれば、女性向けのローズゴールドカードと相性が良い」などの特徴があるため、訴求したい商材に併せて保有券種の観点からセグメントすることもおすすめです。

ここまでセグメントの切り口についてご紹介しましたが、活用方法の事例として、20〜30代向けのファンデーションの新商品訴求のプランニング例をご紹介します。

化粧品業界で新作コスメを訴求したい場合、20〜30代に人気のある複数のファンデーションブランドで、直近1年以内に決済がある人、月に1万円以上の美容関連決済がある人をセグメントします。媒体メニューは、ダイレクトメールの場合、ハガキ・封書など自由な仕様で送ることが可能ですので、化粧品などをサンプリングしたい場合にもおすすめです。

次に自動車業界の場合を見てみましょう。高級車を保有する人は、仕事が安定してきて年収が高い男性というイメージがあります。年収が高い男性という属性データだけでも、高級車に興味がありそうな層に対してアプローチできると思いますが、さらにカード利用金額が高い会員にセグメントすることで、興味を持ってもらうだけでなく、購入までを視野にいれたセグメントになると考えられます。
実際にセゾンカードデータを活用してEメール配信をしたところ、試乗会に来店され、車の購入につながったという嬉しい報告をいただいたこともあります。

ほかにも、車の購入につながりそうな会員が利用している店舗の決済を考えると、ガソリンスタンド、ETCや駐車場の決済履歴など、移動手段に車を使っていると想定できる会員を絞ることができます。このように属性に決済データを掛け合わせると、より細かなセグメントがご提案できるようになります。

試乗会の訴求を行いたい場合には、例えば30代以上の男性、年収700万円以上の属性セグメントに加えて、ガソリンスタンド・ETC利用の決済データがある会員や、扶養の人数が増えた、つまりお子さんが生まれた可能性のある会員、富裕層が持っているようなゴールドカードを使っている会員などのセグメントでのご提案が可能です。

ここまでご紹介したように、本サービスでは、ライフステージデータを活用し、大きな生活の変化に関連する登録情報や決済データを元に、ライフステージが変化するタイミングに合わせて必要な情報をターゲットに届けたり、決済情報という事実データを活用した精度の高いターゲティングをすることが可能です。

オムニバスでは、このセゾン会員データを活用し、各商材にあった属性の絞り方や決済情報を用いたセグメントのご提案に加え、相性の良い媒体についてもご提案可能です。お気軽にご相談ください。

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