【2022年10月~11月】主要媒体の注目アップデート情報

弊社の宮崎運用チームは、定期的な媒体情報のアップデート共有会を実施しています。そこでは主要媒体各社から発表のあったアップデート情報をメンバー間で共有しており、運用のプロとして常に新しい情報をキャッチアップし業務に還元できるようにしています。本記事では、その中から2022年10月~11月の注目アップデート情報を抜粋して掲載します。

1. Google

類似ユーザー機能の更新

概要
2023年5月より、ターゲティングとレポート作成のための類似ユーザーセグメントは生成されなくなります。これに伴い、既存の類似ユーザーセグメントを、Google 広告またはディスプレイ&ビデオ 360 のキャンペーンおよび広告グループに追加することもできなくなります。

類似ユーザーセグメントを使用している配信中のキャンペーンは、2023年8月1日まで引き続き配信されますが、この日を過ぎるとこれらのセグメントはすべての広告グループとキャンペーンから削除されますのでご留意ください。

類似ユーザーセグメントとは、既存の顧客(サイト訪問者やコンバージョンに至ったユーザーなど)と似た特性があるユーザーを自動的に割り出して生成されたユーザーリストのことです。つまり、既存のユーザーリストの類似の嗜好や関心を持つユーザーが発掘されやすいといえます。

今後は、類似ユーザー機能の代わりに”最適化されたターゲティング”、”オーディエンス拡張”、”スマート自動入札”のような効果の高いソリューションにアップグレードすることをGoogleは推奨しております。

運用者コメント
類似ユーザー機能は、新規ユーザーへのアプローチを主な目的として使われるセグメントです。
Googleは、類似ユーザー機能の更新の理由のひとつにサードパーティCookieの段階的な廃止を挙げています。これまでサードパーティCookieを活用して行ってきたターゲティング・効果測定は、今後さらにプライバシーを配慮した形に置き換わっていくものと思われます。

参考 https://support.google.com/google-ads/answer/2676774?hl=ja

2. Yahoo!

スマートフォン版ブランドパネル枠、およびプライムカバー枠に配信されるキャンペーン目的を追加

実施スケジュール
入稿・設定開始:2022年11月10日(木)

概要
現在、ディスプレイ広告(運用型)では、スマートフォン版Yahoo!JAPANブランドパネル枠およびYahoo!ニュース プライムカバー枠に配信される広告のキャンペーン目的は「ブランド認知」のみですが、アップデート実施後はキャンペーン目的「コンバージョン」「アプリ訴求」「サイト誘導」「動画再生」「PayPayギフト」の広告も配信されます。
本件に伴い、一部のお客様のみに提供しているキャンペーン目的「ブランド認知」を全てのアカウントで利用できるようになります。

運用者コメント
これまでは、運用型のディスプレイ広告でスマートフォン版Yahoo!JAPANブランドパネル枠およびYahoo!ニュースプライムカバー枠に配信できるのは「ブランド認知」というキャンペーン目的だけでしたが、その対象が拡張され「コンバージョン目的」や「サイト誘導目的」でも配信が可能になるとのことです。トップ画面に配信できるのでユーザーの目に止まりやすく、リーチ拡大を目的とした配信にはいいかもしれません。ただ、入札単価をかなり高めに設定しないと掲載できないようなのでその点は注意が必要です。

参考 https://ads-promo.yahoo.co.jp/support/release/30380270.html
※詳細資料は、参考URLよりダウンロード可

3.Twitter

性別ターゲティングモデルのアップデート

概要
アップデートされた新しいモデルは、利用者が入力した性別情報に加えて、性別を設定していない利用者に対する予測機能の向上を目的としております。新しいモデルでは以下の内容が確認されました。

・第三者の測定による精度の向上(NielsenおよびGWI)
・ポジティブなエンゲージメント率の向上
・性別分布の移行(女性の比率が向上)

影響
このアップデートにより性別ターゲティングを実施している広告に対して以下の影響が起こる可能性があります。

・男性をターゲティングする広告キャンペーンでは、オーディエンスの規模の縮小が考えられます。これにより配信ボリュームに影響が及ぶ可能性がありますが、精度向上によるパフォーマンスの強化が期待されます。
・女性をターゲティングする広告キャンペーンでは、オーディエンス規模の拡大が考えられます。

運用者コメント
性別を設定していない利用者に対する性別の予測機能がアップデートされたようです。Twitterだけでなく他の媒体でも年齢や性別ターゲティングを実施することは少なくありませんが、ターゲット対象となるユーザーには推定のユーザーも含まれていることは理解しておく必要があるように感じます。

まとめ

今回は10、11月の注目アップデートをまとめてきました。GoogleはサードパーティCookieの廃止に向け機械学習を中心とするターゲティング機能へのアップデートを着々と進めています。Yahoo!は今回紹介したアップデートを含め広告配信メニューの充実が目立ちます。こちらでは紹介しれないほどたくさんのアップデート情報が各媒体から発表されていますので今後のアップデート情報にもぜひご注目ください。

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